26日の観戦記、その2。プロ野球@神宮編♪

チケットが1枚余っていることが、どうも気になっていた。
皆で「誰か、今からでも来れるっていう人いないかなぁ?」と考えてみたがなかなかいそうにない。
神宮から比較的近いところにいて、かつプロ野球のヤクルトvs中日というカードに興味がある人。
「なかなかいないよねぇ…」そもそも、うちのスポにはヤクルトファン自体が少ない。カープファンは多いが。
と、そこへ同期の東(仮名)がメールを送ってきた。内容は都市対抗がらみだったんだけど、即座に
「てゆーか今夜って予定空いてない?今神宮にいて、チケット1枚余ってるんだけど!」と誘ってみた。
東の返事「…いや、むしろ夜だけ空いてて、それで都市対抗来ちゃったんだけど」あちゃ〜、一歩遅かったか。
余った1枚もったいないけど、もう仕方ないよね。


ペアチケット×2組=4枚買って、実際見るのは3人。
ということで見事に1枚余ってしまったチケット。
使ってないので当然副券も切られずに残ったまま。
なんか可哀相なのでせめてここで日の目を…



試合開始は18時。10分前くらいと結構ギリギリに入ったのだけど、入場時にうちわをもらった。あれ、このうちわって…
確かHPでチケットの値段調べたときに見た。
入場者にナンバー入りカード(試合によりうちわの場合も)を配り、ナンバーの抽選でプレゼントがもらえるという夏休み企画。
けど、このうちわの配布って毎試合先着1万名だったはず。まだ余ってるのかよ(汗)でももらえたのはラッキー♪
チケットを片手に席を探す。B指定は内野の中でも外野寄り。
わかってたけど、いざ指定された席に行ってみると本気で外野寄り、つーかもうほとんど外野じゃね?くらいの勢い。
さっき、お姉さん「内野寄りですね、わかりました」って言ったのにー。悲しみつつ座る。
スコアボードでスタメンをチェック。ヤクルトの先発投手は鎌田。中日は平井。
さっき外で話しているときにスタメン発表があったのも聞いてたんだけど、「九番、ピッチャーかまだ」が「はなだ」にも聞こえて
「鎌田だよね?花田じゃなくて」と半信半疑だったので(笑) (ちなみにその日花田投手は二軍にいたので実際は神宮での登板はありえなかった)
そうこうしてるうちにすぐ試合は始まった。



試合開始直前のスコアボード。
中日が一番から順に
井端・大西・立浪・福留・アレックス・平松・谷繁・荒木・平井。
平松は偵察メンバーだったのですぐクルーズに交代。
おお、気付けば福留が四番打ってる〜。
…荒木はやっぱり八番ですかそうですか。

一方のヤクルトは
真中・宮本・岩村・ラミレス・鈴木健・古田・ベッツ・土橋・鎌田。
稲葉の不調、鈴木健との兼ね合いによる岩村の一時外野コンバートなどもあり
今季は一番打者&センター・ライトがなかなか固定されなかった。
開幕前、「センター岩村」を見ることになるなんて誰が予想しただろう。



ゆっくり野球を見るのは久しぶりだ、というT。「ビールでも飲んじゃおっかな〜♪」
ビール自体が苦手な私は今回遠慮したけど、たまにはこういうのもいいかも。
学生時代はずっとペットボトルのお茶片手に見てたもんね。私たちも大人になったもんだ。

1回表、鎌田が二番・大西から三振を奪う。すると、オーロラビジョンに何やら数字がドーンと発表された。
これが、先ほどもらったうちわでの「夏休みラッキーチャンス」プレゼント。
ヤクルトの選手が好プレー(ヒットやHR、守備でのダブルプレー、投手なら奪三振など)をする度にオーロラビジョンでラッキーナンバーが発表される。
プレゼントは、そのプレーをした選手のサイン入りグッズの他、神宮のペア招待券もあるらしい。
それを知って俄然盛り上がる私たち。
「よっしゃ!鎌田、三振取りまくれ!(笑)」

えーと、一ヤクルトファンが日頃感じてる印象を先に言っとくと、中日打線では福留が怖いです。あと大西。これ、後に出てくるので覚えといてね。

さて、2回裏。先頭のラミレスがセンター前ヒットで出塁。ラミちゃんナイスヒット☆
と言ってる間に鈴木健がライトへ先制2ラン!きたー!
西武時代から鈴木健が好きな我が妹に「ホームラン打ったよ!」とメールを送ってあげる。
せつない注目の?土橋はこの回の初打席で右手に死球を受け、次の回から城石が代わって守備についた。大丈夫かな…
(結局、土橋は右手指の亀裂骨折で全治1ヶ月と診断され、翌日一軍登録抹消に。ショボーン…)

3回表、中日・荒木の打席。高校時代から荒木ファンな私。
「そういえばTは荒木応援してないの?熊工出身だよ」
Tはカープ好き。中でも前田が特に好きで、前田の母校の熊工も好きだという。
「え、熊工なの!?それはいい!」一塁側なのに微妙に荒木応援団が誕生した瞬間。しかし二ゴロで瞬時に解散。




ヤクルト先発の鎌田。
ラッキーチャンスのために「いっぱい三振取れ!」と応援するのってどうなの(笑)
ウソです、ハイすいません。ちゃんと応援します。
しかしB指定はやはりマウンドから遠いな…
背番号は20。見えにくいけど。



5回表、鎌田は先頭打者に初めての四球を与えるが、続く谷繁を5−4−3のゲッツーに仕留める。5回を投げ切り、勝利投手の権利を得た。
その裏、ヤクルトも先頭の真中がライト前ヒットで出塁。宮本はショートへの内野安打で無死一、二塁。
三番岩村のときにキャッチャー後逸。その間に二、三塁とし(記録は重盗)、結局岩村も四球で無死満塁。ここで中日は平井をあきらめ遠藤が登板。
四番ラミレスが2点タイムリー。ラミレスは好走塁で二塁へ。
なお一死二、三塁で鈴木健の打球はセンターへ。犠牲フライには十分。三塁ランナー岩村、タッチアップからスタート!
滑りこむ。ホームイン!ベース付近で土埃が舞う。私、この光景が好きだ。カクテル光線に照らされ、メチャメチャかっこよく見える岩村。
何度も歌う東京音頭。応援歌に合わせ、うちわを叩いて応援する。楽しい。
ヤクルトはこの回3点を追加し、7−0となった。

中盤になると、ブルペンでは中継ぎ投手陣が登板に備えピッチング練習を始める。私たちの席はブルペンが近かったのでそれがよく見えた。
最初に本間・ヤタロー(坂元弥太郎)が肩を作り、その後山部が登場。「あ、山部!」山部好きの私、はしゃぐ。
「やっぱり山部は素敵だ…」とピッチングに見とれる。その後さらに佐藤秀・山本らも登場。
そこら辺まではまったりムードで見ていた。が、ロケットボーイズが登場すると様子が一変する。

ロケットボーイズ2号・五十嵐亮太。言わずと知れた球界を代表する速球投手がブルペンに登場した途端、人がブルペン前に集まりだした。
石川モデルのユニホームを着た若い娘さんがものすごい勢いで走ってきて携帯カメラで亮太を撮っている。石川ユニなのに。
一連の流れを後ろで見ていた私たちの会話「すごいねー」「亮太、相変わらず大人気だよ」「これだけ人に見られまくっちゃ集中できなそう…」
子供たちはお決まりの「ボール下さい」攻撃もしてる(苦笑)さっき本間か誰かは投げてあげてたけど。
「試合中の『こっち向いてー』とか『サイン下さい、ボール下さい』攻撃はどうかと思うなー」「彼らにとっては今が“仕事中”だもんね」
「にしても、亮太ばっかり…同じロケボの石井もいるのに。むしろ皆山部を応援しろ、山部!時代は山部だ!」←誰
別に五十嵐亮太のことは嫌いじゃない。あれだけの速球を投げられる才能は誰にでも与えられたものじゃないし、すごいと思う。
彼が人気があるのはわかる。けど、他の投手ももっと注目されていいのになと思う。
五十嵐亮がブルペンから消え、今度は高津の姿が見えるとまたカメラのフラッシュが光りだした。(だから試合中のフラッシュは禁止だってば!)



大量援護をもらった鎌田だが、少しずつ疲れも見えてくる。
6回表、再び先頭打者の森野を四球で歩かせる。次のバッターは前の打席でヒットを打たれている井端。
打球はセカンドへ。4−6−…3!ゲッツー!セカンド城石、ナイスプレー!
7回は福留のヒットでまたも先頭の出塁を許すが、今度は一死から渡辺が三振、二盗を試みた福留も古田が刺して三振ゲッツー!
ピッチャーは、マウンド上では孤独な生き物だという。
だけど、前を見れば自分の球を受け止めてくれるキャッチャーが、そして後ろを向けばしっかり守ってくれる野手の皆がいる。
野球は9人でやるものだ、と改めて感じる。

6回の攻撃で、鎌田はそのまま打席に入った。中4日での登板だったが、ここまで来たら今日は完投を狙わせるのではないか。
ヤクルトは6回に真中が、7回にはラミレスがこの日2本目となるホームランを放ち、9−0とさらに点差を広げた。
この点差なら、ひょっとして…。東京音頭に揺れる傘の波を見ながら、「完封」という2文字も頭をちらつき始めた。

この日の観衆は16000人(公式発表)。空席が目立つ。7回終了時、空いている前の方の席に行ってみた。
8回表、先頭の谷繁の打球はセンターへの大飛球。ヒヤリとするが岩村がフェンスギリギリでキャッチして1アウト。
続く代打柳沢の打球もライトへの大きなフライ。真中がジャンピングキャッチで2アウト。なんだか危なくなってきた。
森野にはこの日2つ目となるストレートの四球で二死一塁。ヒヤヒヤしたが、井端をなんとかショートゴロに打ち取ってチェンジ。
あと1イニング…。私が緊張するのはおかしいんだけど、すっかり胃が気持ち悪くなってきた。
8回裏、中日は3人目の久本が登板。ベッツ死球、城石レフト前ヒットでヤクルトはまたもチャンスを作り、鎌田が打席に向かう。続投だ。
送りバントで二、三塁に進めたが、真中・宮本が連続三振に倒れ攻撃終了。8回の1イニングがずいぶん長く感じた。
さあ、完封勝利をかけて、試合はいよいよ9回へ。



バックの好守で無失点に抑えてはいたが、5回以降、鎌田の球はだんだん中日打線にとらえられ始めていた。
9回表、先頭の大西がレフト線へのツーベースを放つ。大西はこの日2本目のヒット。いきなり無死二塁のピンチ。
次のバッター立浪への3球目、ライトへ大ファールを打たれる。ぎゃー!
隣にいたオジさんが「もう交代だー!」と叫ぶ。睨むようにそれを見る私「     !」(←想像で好きな言葉を入れて読んで)
負けんな鎌田、このオジさんをも黙らせてやれ!
カウント2−1と追い込んだ6球目、空振り三振!よしっ!思わず隣のオジさんをちらりと見てしまった。
しかしまだ一死二塁。次のバッターは最も怖い四番福留。2−2と追い込んでから、打球はライトへ。
またしてもフェンス手前まで伸びる大きなフライ。タッチアップでランナーが進み、二死三塁となる。あと一人…
バッターはアレックス。初球を打って打球はショートへ。宮本が一塁へ送球して、アウト!試合終了!
9−0。鎌田が5安打8奪三振でプロ入り後2度目の完封勝利を収めた。

試合後のヒーローインタビューは、ホームラン2本を含む4打数4安打5打点のラミレスと、完封勝利の鎌田。
インタビュー、まずは鎌田から。
「(完封は)結果が出て嬉しかった。意識したのは9回くらい」「5回・6回あたりは制球も乱れて厳しかったけど、野手の皆さんに助けてもらいました」
「(これで8月は3勝目だが、と言われ)一生懸命投げてるだけなんで。一つ一つ積み重ねて、(勝ち星が)負けの数を越せるように」
そしてラミレス。通訳つきで。
「(目標としていた30本100打点達成)今日達成できたのは嬉しい。チャンスを与えてくれたヤクルトという球団にも感謝したい」
「神宮で打てたのは嬉しいし、鎌田の勝利にもつながってよかった。もっと上を目指して頑張って行きたい」
「(三冠王という期待には)まだ早いと思うが、チャンスがあれば狙いたい。それに近付けるよう頑張る」
だいたいこんな感じのことを言っていた。ラミレスが話してる間、鎌田は横でつば九郎と並んでニコニコ。
そして、ラミレスのインタビュー後、鎌田ももう一度お立ち台に上がって一緒に写真に納まるのだが…
ま、なんとなくそんな予感はしていたんだけど。
インタビュアーが「それではいつものやつをやってもらいましょう!」観念したような表情の鎌田、カメラ用に帽子を逆向きにかぶりなおす。
ラミレスと鎌田、2人で「1、2、3、アイ〜ン!」やった…
その瞬間の私の反応は推して知るべし。後でTが「明日の新聞の写真が楽しみだね(笑)」と言った。ハッ、そうか、これは買わなきゃ!



なんでブレてんだ…(汗)
勝利の喜びで手が震えていたとでも思って下さい。
ヒーローインタビューを受ける鎌田。左にいるのはつば九郎。
淡々とインタビュー受けてる彼にはこの後「アイーン」の芸(強制)が待っていた。
普段はそういうことを率先してやるタイプでもなさそうだし、まぁ貴重な瞬間を見られた…のかな。



インタビュー終了後、鎌田・ラミレスはサインボールを投げ入れにライトスタンドへ向かった。
観客もぞろぞろと帰り始める。
「見に来てよかったね」「いい試合に当たりましたね」Tとせつないが口々に言う。
「うん…」ぽわ〜んと、今日の試合の余韻に浸る。
ホームラン連発、夏の終わりの「神宮花火大会」。東京音頭をいっぱい歌って、チャンステーマの「夏祭り」も聞けた。
そして鎌田の完封勝利。野手の好プレーも光ったし、本当に色々とおいしい試合だった。
見に来てよかったなぁ。本当にそう思った。

後で卑弥呼から「完封勝利だったんですね。結果知って、あ〜観たかったって思いました」とメールが来た。
「何かあったら速報メールするよ」って言ってたのに全然送れなくてごめんね。今度こそは一緒に観戦しよう!
実はこの日、私の携帯は一日で60件ものメールを送受信していたのでした。
夜にメールくれた人は特に、返信遅かったりその日のうちに送れなくてゴメンナサイ。


そうそう。この日、鎌田完封勝利と並んでもう一つすごいと思ったこと。
昼過ぎまで散々言ってた降水確率の話、覚えてる?
「夕方からの降水確率、60%」
結局、神宮には雨一滴も降らず。我ながら「卑弥呼だ」とちょっと思った。





試合終了後のスコアボード。
11安打で9得点、そして完封。まさに快勝☆
オーロラビジョンには、スタンドからの“鎌田コール”に応える
本日のヒーロー鎌田の姿が。
2度目の完封、おめでとう。


試合後、今度は別の後輩A&Iと一緒に食事へ。
そして明日は他大学の仲間と会う約束をしてるのだ。
遠征記はまだまだ続く…


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