9月1日の観戦記・その2。

第二試合は七十七銀行vs三菱重工神戸。このカードから2回戦に入る。
七十七と重工神戸、どちらのチームにも応援する選手たちがいる。
初戦は残念ながら見られなかったが、両チーム揃って勝ち上がり、対戦が決まった。
今日のこのカードは、私たちにとってある意味夢の対決。

第一試合が終わり、選手たちがグラウンドへ入ってきた。
私たちは三塁寄りに座っていたので、七十七の選手たちが近くで見えた。
七十七の捕手、小河(おごう)の姿を探していると、その前に投手の生出(おいで)を発見。
「…生出ちゃん、何だか前より若返ってない!?」
髪型のせいか、とても若々しく見える生出。まだ学生ですと言っても十分に通用すると思う。
というか下手したら大学時代より若く見えなくもない。さわやかオーラ全開☆
その後でようやく小河を見つける。
「小河さん…生出ちゃんとは逆に、貫禄がついた?(爆)」

小河は初戦でなんと二番に座り(!)、4打数3安打1打点の活躍だったとか。
しかしその試合で足をケガしてしまったらしく、残念ながら今日はスタメンではなかった。
生出も、練習風景を見る限り今日の先発ではないようだけど、
これまで色々な試合で結構投げているようなので、試合展開次第では出番があるのかもしれない。
生出ちゃん☆



初めて見る、七十七のユニホーム姿の生出。
この写真見ると、これから登板するみたいでしょ?
でも実はただ単に試合前の練習中の風景(笑)
ちょっと手持ち無沙汰気味…



小河さん。(手前の背番号20)
足をケガしてるせいか、練習中も心なしか元気なさげだった。
痛みが続いていて、その後の試合もずっと
注射を受けながらの強行出場だったらしい。
…大学時代もそうやって無理しながら出てたなぁ…。



一方、一塁側の三菱重工神戸。こちらでまず姿を探した選手は義積と渡辺。
「両チームの先発が生出と渡辺だったら最高なのにね(笑)」と言っていたが、
残念ながら渡辺は試合前の練習でノックの手伝いをしていた(=先発ではない)。
そして、義積はというと――
まず最初にYちゃんがその姿を発見。教えてもらった方向に視線をやると…「!?」一瞬絶句。
体型が変わってる。
「えーと、何て言うか、その…。せ、成長したね…」
しかし義積、初戦は9回に同点の走者を見事なバックホームで刺し、勝利に大貢献したとのこと。
新聞でそれを知ったとき、その光景を思い描き、嬉しくてニンマリした。
主任〜!!



背番号14が渡辺。
うーん、やっぱり投げるとこ見たかったなぁ、主任。

ところで手前の二人(村瀬監督と投手の阿部)、
その視線の先には一体何があったの?
あれ?



右側の背番号10が義積。
(今季から背番号9→10になってたのね)
…あれ?何か前より体が大きくなってる?
気のせい?
チームモコモコの本領発揮



いや、気のせいじゃない…
確実に大きくなってます。間違いない。
特に足腰…ユニホーム、パンパンなんじゃ?



さて、応援してる選手たちの色々な変化に驚いてるうちに(爆)試合開始。
七十七の先発は相澤、重工神戸は大西。
1回表、七十七は一死から佐藤・小町の連打で一、二塁とチャンスを作って四番高橋。
打球はレフトへ!先制の3ランが飛び出した。
何だか今大会、私が見ている試合は初回に先制パンチ、という展開が多いような…。

その裏、重工神戸も先頭の光武がヒットで出塁。二番大庭がバントを決めて三番・義積。
期待して見守ったが、ピッチャーゴロ。走者はその間に三塁へ。
しかし四番・西雄はライトフライで無得点。

2回表の七十七は三者凡退。
2回裏、重工神戸は一死の後、六番・庄野がバックスクリーン左へ、2試合連続のホームラン!
重工神戸は、初戦も庄野のソロHRによる1点を守り切っての勝利だった(1−0)。
今日も反撃ののろしを上げる一発。頼りになる主将だ。
スタメン


両チームのスタメン。
重工神戸は義積が三番♪
さすが主将!



2試合連続HRの庄野(背番号24)。
ベンチが総出で迎える。
頼れる主将の一発が、
この後の反撃ののろしに。



夕方の飛行機で帰るため、この試合は途中までしか見られない。
最後にもう一度、義積の打席を見ておきたかった。
3回表、1アウトを取ったところで重工は投手交代。
渡辺か!?と期待したものの、告げられたのは春藤の名前だった。
春藤は2アウトとしてから二者連続四死球でピンチを招く。
ここでまた投手交代。えぇ〜…私はもうあまり時間がないのに…
しかし代わって出てきた投手がひそかに応援してる松田だったのでちょっと満足(笑)
松田は五番の佐々木をセンターフライに打ち取り、ピンチをしのいだ。
重工神戸・松田


重工神戸の三番手で登板した松田克也。
神戸弘陵−東農大生産学部。
99年の大学選手権で早大と対戦、0−1で敗れたが
そのときのピッチングが印象に残っていて
それ以来応援している投手。
小河さん♪


自軍の攻撃が長引いてる間に、
小河さんがキャッチボールでベンチ前に出てきた♪
やっぱり小河さんのキャッチングする姿が好きだ。



3回裏。この回一人走者が出れば義積まで打順が回る。
本当は少し余裕を持って空港に向かうつもりだったが、この回が終わるまでは見ていこうと思った。

九番・瀬端がショートゴロに倒れ1アウト。うぅ、義積の打席を見るのは無理か…?と弱気になる。
しかし続く光武が左中間へ二塁打。やった!これで可能性が広がった。大庭、ゲッツーだけは禁止!!(爆)
大庭は願い通り(?)にセンターフライで2アウト。光武はタッチアップで三塁へ。
二死三塁で義積が打席へ入った。打ってほしい…!
2000年秋の早慶戦のような気分になっていた。義積たちが4年生のとき。
最終週のこのカードで勝ち点を取った方が優勝、負けた方はそこで大学野球が終わる。そんな状況だった。
様々な思いが交錯しながら見ていたあの試合。
球場もユニホームも選手たちの顔ぶれも、当時とは全く違うのに、
今目の前にいる義積がファールを打つ度、気持ちがあの頃に戻っていく。
ドームが神宮に思えて、聞こえるはずのない紺碧が脳裏を駆け巡って…
感極まりそうになったその瞬間、義積のバットが見事に空を切った。
思わずYちゃんと二人でずっこける。そして笑った。
「…変わってなーい!!」

ここでヒットだったら、それはそれでカッコイイ義積の姿を目に焼き付けて感慨深く球場を後にしたことだろう。
でも、結果は三振。見事にクルンとバットが回ってしまう姿は、学生時代に見てきたのと変わらない。
それが懐かしかった。
応援してきた選手たちの成長した姿を見られるのは嬉しい。
その一方で、変わっていないものもあるんだと気付くと、それもまた嬉しい。

義積の三振で、不思議なほどスッキリ気持ちに区切りがついた。
さあ、楽しかった遠征もこれでおしまいだ。
新しい季節を迎えるために、夏が終わる。
笑顔で東京ドームを後にした。
次はヒットを見ることを楽しみに…


試合はその後、重工神戸が5回に3点を奪い逆転。
しかし七十七は7回に2点を挙げ再びひっくり返し、
最終的には7−5で七十七が初のベスト8進出を決めた。

義積は、5回に回ってきた第三打席で
センター前へのタイムリーを放ったという。


遠征記エピローグ

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